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> 病理学卒前教育アンケート報告書について
2025年4月16日
一般社団法人日本病理学会
教育委員会
各大学に対して実施した『病理学卒前教育に関するアンケート (2023年11月)』の結果は、2024年第113回日本病理学会総会シンポジウムの教育委員会からの演題として報告しておりましたが、今般改めて報告書に取りまとめ、会員ページに公開いたしました。
本アンケートにより、ポストコロナの教育動向が明らかになったのに加え、カリキュラム改定の影響をかなり深刻に捉えている大学があることがわかりました。臨床科目との垂直統合により「病理学各論」が廃止され、病理学実習を「病理学総論」でのみ行う大学においては、実習時間数が減少し卒前に病理診断学の意義を伝える機会が減じています。「病理学総論」を基礎医学系諸教室が担当して、細胞生物学や腫瘍生物学等の内容を教育する大学においては、病理学本来の意義の俯瞰しにくくなっています。日本病理学会として、教育の動向が大きく変遷しているとの危機意識を持つべきと思われます。「病理学総論」・「病理学各論」とも病理学教室が講義・実習を行い、垂直統合を進めるとしても病理学各論を全廃せず、「基礎医学としての病理学本来の意義と、臨床における病理診断の重要性の、双方を卒前教育において伝えること」が、学問としての病理学の発展と病理専門医人材の確保のために望ましいと考えられました。
【アンケートページ】
病理学卒前教育アンケート報告書について (会員専用)